歯周病とは
歯周病は、細菌（歯周病菌）の感染によって、歯を支えている骨や周辺の組織が壊される炎症性の病気です。
歯の表面や歯周ポケット（歯と歯茎の隙間）に付着した「歯垢」（汚れ）から菌が増殖し、歯周組織を破壊していくというもので、重症化すると歯を支えている骨が溶かされ、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。
日本人が歯を失う原因の1位は歯周病であり、さらに、糖尿病・高血圧・心臓病・脳卒中・骨粗しょう症といった全身疾患に影響を与えていることも明らかになっています。
歯周病の症状
- 歯磨きのときに出血する
- 歯茎が赤く腫れる
- 歯茎に痛みがある
- 歯茎から膿が出ることがある
- 歯がグラグラしている
- 歯茎がさがり、歯が長く見える
- 口の中がネバネバする
- 口臭が気になる
歯周病の進行について
歯肉炎（歯周病になる手前の段階）
歯周病になる前の状態です。細菌によって歯茎に炎症が起き、赤く腫れたり歯磨きのときに出血したりといった症状が出ます。痛みはなく、正しいブラッシングや歯科医院でのクリーニングを行うことで回復します。
軽度歯周病
歯茎の炎症が進み、腫れや出血などの症状が頻繁に起こります。
歯周ポケット（歯と歯茎の間の溝）が深くなり、さらに歯垢や歯石が溜まりやすくなるので、歯周病が進行しやすくなります。
正しいブラッシングや歯科でのクリーニングで進行を食い止めます。
中等度歯周病
炎症が悪化し、歯茎の出血に加え、膿が出たり口臭が強くなったりし、歯がグラつく場合もあります。
クリーニングを継続しながら、外科的な処置（歯肉を切開して根の部分の治療）を行うこともあります。
重度歯周病
歯を支える骨が半分以上壊されてしまった状態で、歯のグラつきもひどくなります。
放置しておくと、歯が自然に抜けてしまったり、歯科で抜歯をしたりということもあります。
当院での歯周病治療について
予防治療を推奨
歯周病菌の感染・増殖を防ぐためには、口内を清潔に保つことが重要です。
もし発症したとしても、早期に治療をスタートすることで進行を防ぐことが可能です。
そのため、当院では積極的に予防治療へ取り組むことを推奨しています。
口腔内写真での確認と担当制を駆使
当院では必ず口腔内写真を撮影し、ビフォー・アフターを確認しながら治療計画を立てていきます。
それぞれの患者様を担当する歯科医師・歯科衛生士が、口内の状態を的確に把握して対応しています。
歯周病の外科手術
歯茎を切開し、歯周ポケットの深い部分に付着した歯石や患部を除去する「フラップ法」が代表的な手術です。
当院では口腔外科にも対応しているため、各手術への安全・丁寧な処置が可能です。
